音楽劇『クラウディア』森ノ宮ピロティホール

7月30日 12:30公演の感想です。7月12日 12:30公演の配信を先に観ていますので、キャストが違うことによってどう変化しているかにも注目しました。

感想が言語化出来ずに日が経ってしまいました。そろそろ記憶も薄れてきたのでメモだけでも残しておこうと思います。前情報をあまり仕入れず、サザンオールスターズの楽曲が使われているらしい。とだけ知識を得てました。

ストーリー&キャスト

根國と幹國、二つの民族に分かれた世界。最初にざっくりと受けた印象は「ロミオとジュリエットの変形版かな?」。 二つの民族の違いは特に衣装に現れています。根國の赤と幹國の青。根國一の剣士、細亜羅と幹國の歌姫クラウディアの恋を主軸に物語は動きます。

細亜羅役のお二人は背が高い! 観劇時の甲斐翔真さんは繊細、配信で観た大野拓朗さんは直情的な印象を受けました。

幹國の長、毘子蔵は2回共、廣瀬友祐さん。笑い担当で下手を打つと寒くなりそうなところを、チャーミングにまとめていました。大変な役だなあ。

クラウディア役の田村芽実さんはヒロインらしい説得力がありました。配信で観た門山葉子さんは澄んだ歌声が印象的。

一人だけ紫色の衣装に身を包むのが、美弥るりかさん演じる織愛。幹國一の剣士ながら、戦うことに疑問を持っている。中立的とも言える立場が衣装の色にも表現されています。殺陣で揺れる髪がかっこよく、姿も美しい。

根國の長、ヤンは中河内雅貴さん。実力でのし上がった感が強い。配信の上山竜治さんは乱暴者って感じ。

よくある悲恋ものかと思いきや、話が進むとディストピアものでびっくりしました。二つの民族の神、神親殿が世界の成り立ちを示す『愛の言霊』『YELLOW MAN』は湖月わたるさん迫力のオンステージ。

龍の子役、新原泰佑さん。今回はこの方を知れたことが一番うれしい。人ならざるものらしい、瞬き一つしない迫真の演技でした。配信で観た平間壮一さんは人間っぽさがありながらもやはり異能の者。前者が龍の「子」なら、後者は「龍」の子という印象です。

余談ですが平間さんが、風間俊介さんに見えた瞬間がありました。調べてみたら過去に龍の子役をやっている。何か受け継がれたものがあるのでしょうか。

感想

力強いという印象の舞台でした。長身の俳優陣、本格的な殺陣やアクロバット、大人数でのパフォーマンスは迫力があります。

ストーリーも難解というわけではありません。基本は立場の違いによる悲恋だし、その背景となる世界観もはっきりと説明されています。それでも腑に落ちない点が多数。

どうして織愛は剣を抜かなかったのか。愛を禁じた神親殿は龍の子を愛していたんだろうか。龍の子が言う許しってなんだろう。それぞれストレートに解釈することはできるのですが、自分の価値観からすると納得がいかないんです。

それでもひたすら圧倒される気持ち良さがあります。映像で見返したいのですが、今の所公式からは発売しないとのアナウンス。残念です。

劇中に登場する『真夏の果実』『涙のキッス』『恋のジャック・ナイフ』『愛の言霊 ~Spiritual Message~』が収録されたCDアルバムです。

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